こんにちは、北斗歯科医院院長の岡野英夫です。
当院は六本木の現在の地で開業して以来、今年でちょうど40周年に当たります。開院当時、勤務先の患者さんからこの地をお薦めいただきまして、ここに開業致しました。
大学卒業後の勉強は基本的に文献からのみで、一個人として続けて参りました。最先端の技量習得には不十分かもしれませんが、常に必要とされているものでもありません。ですので、限界をわきまえつつ、できるかぎり誠実に患者さんの治療に全力を尽くすというのが私のモットーといえるのかもしれません。
「口の中を見るだけではなく、口を体全身の一部としてとらえよ。」と、大学で教わった歯科治療の核心を常に意識しながらの治療の継続でした。それと同時に、極力、歯を残すこと、残るように治療することも心がけてきました。その点において、接着性セメントの発明は画期的で、これによって、大学では教わってこなかった治療の世界が広がったのです。すなわち、割れたり折れたりした歯であっても、即抜歯にはならず、このセメントの介在によって、それを入れ歯のなかに取り込んで活用していく道が開かれたということになります。
もちろん、そうした治療には限界もあり、各患者さんに合わせた判断が必要です。しかしながら、今後も、革新されていくであろう新たな技術、技法に目配りしながらできる限りの治療の継続を目標とし、歯科治療におけるポリシーを貫いていきたいと考えている所存です。その際、診療所を取り巻く環境の変化で、複数の歯科医師の存在なしでは、その維持が極めて困難になってきていることも、ここでお伝えしなければなりません。その点においても、当院は現在まで40年間の運営の中で条件を整えてきましたので、将来性を担保しえたと捉えています。
そして最後に、患者さんの治療において、自分はプロフェッショナルであるといえる間は、年齢に関係なく、歯科医師としての仕事を続ける覚悟であることを明らかして、このご挨拶を終わらせていただきたいと思います。
院長 岡野英夫プロフィール
1968年 東京医科歯科大学歯学部卒業
1976年 六本木に北斗歯科医院開業